画像生成AIはCPUよりグラフィックボード|同じGPUを別の本体に挿しても速度は大きく変わらなかった

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画像生成AIを自分の機械で動かすとき、最初に引っかかるのがVRAMです。
そして次に迷うのが、本体ごと新しくするかどうかです。

ただ、必要量として出てくる数字は「8GB以上」「12GB推奨」「16GBあれば安心」とばらついていて、どの条件で測った数字なのかが書かれていません。

ここでは、実際に回している環境で測った値をそのまま出します。条件も一緒に書くので、自分の環境と引き比べてください。

窓辺の机に置かれた閉じたノートパソコンとマグカップ

1. 測った条件

項目 値
CPU Ryzen 5 5600X(6コア)
メインメモリ 64GB
グラフィックボード GeForce RTX 5070(VRAM 12GB)
画像のサイズ 1280 × 672
ステップ数 8
モデル Z-Image Turbo 系(写実)

日常的に記事の見出し画像を作るのに使っている環境で、特別な設定はしていません。

CPUは6コアの普及帯で、特に速いものではありません。新しいのはグラフィックボードだけです。
それでもこのあと出す速度が出ています。

2. 実測した使用量

項目 実測値
生成時のVRAMピーク 10.4GB
確保量のピーク(予約を含む) 10.9GB
メモリ不足エラー 0回

12.8GBに対してピークが10.4GB。余りは2GB強でした。

ここから言えるのは、この条件では12GBで足りたということだけです。8GBで同じ条件が通るかは試していないので分かりません。ただ、ピークが10.4GBある以上、8GBでそのまま同じ設定を走らせるのは厳しいと読めます。

サイズを小さくする、ステップを減らす、より軽いモデルを使う、といった調整で下げられる部分なので、「8GBでは無理」とは言えません。条件を変えれば変わります。

3. 時間はモデルで大きく変わります

同じ環境で7つのモデルを実際に投げた結果です。

モデル 1枚あたり
Z-Image Turbo(写実) 約15秒
同・アニメ塗り 約16秒
Illustrious(アニメ塗り) 約6.5秒
Flux dev(写実) 約53秒

同じ機械でも3倍から8倍の差が出ます。 VRAMより先に、モデルの選択が効きます。

もうひとつ、計測で引っかかった点がありました。まとめて作るとき、1枚目だけ時間が倍以上かかります。 モデルをメモリに読み込む時間が入るためです。今日の実行では、1枚目が約74秒、2枚目以降が17秒前後でした。

1枚だけ試して「遅い」と判断すると、見誤ります。

4. モデルの選択は、ライセンスでも決まります

速さと品質だけで選べない部分があります。

Flux dev は商用利用が許されていません。 品質は高いのですが、収益のあるサイトの画像には使えません。Z-Image 系は Apache 2.0 なので、この用途でも使えます。

買う前にVRAMを気にするより先に、使うモデルのライセンスを確認するほうが順番として早いです。使えないモデルに合わせて機械を選んでも意味がありません。

窓際の机に置かれたノートパソコンとマグカップ

5. 同じグラフィックボードを、別の本体に挿してみた

ここがいちばん知りたい部分だと思います。

同じグラフィックボードを、Core i5-4670(4コア)・メモリ16GB の本体に挿し替えて動かしました。
結果は、生成の速度が大きく変わらないというものでした。

本来の本体 挿し替えた本体
CPU Ryzen 5 5600X(6コア) Core i5-4670(4コア)
メモリ 64GB 16GB
グラフィックボード 同じもの 同じもの
生成の速度 1枚15秒 大きくは変わらなかった

処理の中身がグラフィックボード側で走るので、本体の差が結果に出にくい、ということです。

ただし、下限はあります

これは「CPUは何でもいい」という話ではありません。

CeleronやN100のような省電力向けのCPUでは、同じようにはいかないと考えています。
ただし、こちらは実際に試していません。どこが下限かは測っていないので、言い切れません。

言えるのは、普通のデスクトップ向けCPUであれば結果にあまり差が出なかった、という1件の結果だけです。

6. 生成する機械を分ける、という選択肢もあります

いまは、生成用の機械でサーバーを立てて、手元から依頼する形で運用しています。

生成している間、手元の機械が重くなりません。58枚をまとめて作っている間も、普通に別の作業ができます。

面倒な点もあります。生成用の機械の電源を入れておく必要があり、IPアドレスが変わると繋がりません。実際、繋ぎ先が変わって作業が止まったことが何度かあります。

7. 本体を中古にして、その分をグラフィックボードに回す

ここが、今回いちばん言いたい部分です。

前の節の結果から言えるのは、同じグラフィックボードなら本体を替えても生成の速度はあまり変わらない、ということです。

だとすると、本体に新品の予算を使う意味は薄くなります。
本体を中古で買って、浮いた分をグラフィックボードに回す。 画像生成が目的なら、この配分のほうが素直です。

ただし、中古なら何でもいいわけではありません

グラフィックボードを後から挿すには、本体側に条件があります。
中古を選ぶときは、価格より先にここを見ます。

見るところ 外れると起きること
PCI Express の空きスロット そもそも挿せない
ケースの奥行き カードが物理的に入らない
電源の容量 起動しない、負荷時に落ちる
補助電源のコネクタ カード側の差し込み口が埋まらない

省スペース型やスリム型は、基本的に外れます。 中古で安く出ているのはこの形が多く、
狙うのはタワー型で電源に余裕があるものに絞られます。

商品ページに電源容量が書かれていないことも多く、
型番を調べてから買うか、書いてある店で買うかのどちらかになります。

中古で選ぶときの保証と返品の条件は
中古パソコンは返品できるかと
中古PCで後悔するのは保証の外側に並べました。

Qualitでノートパソコンを見る

ミニPCは、この用途では別枠です

ミニPCにグラフィックボードは挿せません。生成する側には向きません。

向くのは、生成を別の機械に任せたときの手元側です。
その場合でもメモリが増設できるかどうかで寿命が変わるので、条件は
ミニPCのメモリは増設できない機種があるにまとめました。

MINISFORUM公式ストアでミニPCを見る

8. まとめ

  • この条件(1280×672・8ステップ・Z-Image Turbo系)では、VRAMのピークは10.4GB
  • 12.8GB搭載でメモリ不足のエラーは0回。余りは2GB強
  • 時間はモデルで3〜8倍変わる。 VRAMより先にモデルを決める
  • Flux dev は商用利用不可。 ライセンスが先、スペックが後
  • 同じグラフィックボードを別の本体に挿しても、生成の速度は大きく変わらなかった
  • ただし下限は測っていない。CeleronやN100のような省電力向けCPUは試していません
  • 本体を中古にして、浮いた分をグラフィックボードに回す。ただしスロット・電源・ケースの条件がある

確認できなかったこと

CPUの下限が分かりません。普通のデスクトップ向けCPUでは差が出ませんでしたが、
CeleronやN100のような省電力向けのCPUは試していません。どこから遅くなるかは測れていません。

8GBや6GBのVRAMでどこまで動くかも分かりません。その環境を持っていないので試していません。
「推奨スペック」として出回っている数字も、測った条件が書かれていないものが多く、突き合わせられませんでした。

動画生成は試していません。画像とは必要量が変わります。

出典

  • 当サイトの画像生成環境での実測(2026年10月4日取得)。VRAMの使用量は生成処理の メモリ統計から、所要時間は7モデルすべてを実際に投げて計測したものです
  • モデルのライセンスは各モデルの配布元の表記に基づきます

2026年10月4日時点の実測です。
モデルの条件やライセンスは更新されます。利用の前に必ず公式の配布元で最新の条件をご確認ください。

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