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蛇口に付ける浄水器には、商品名に「12物質 除去」「24物質 除去」と数字が入ります。
この数字は、メーカーごとに数え方が違います。 法定・JIS項目の名称に照らして数え直すと、
11項目・9項目・8項目でした。名称が一致することと、同じ条件で試験したことは別です。
この記事では、次の4点を確認します。 ①数字を単純に比べられない理由 ②法定表示・JIS・自主規格・独自項目の違い ③PFOS・PFOAで見るところ ④総ろ過水量と年間費用
除去物質数だけでは、性能を比べられない
先に、何を重視するかで見る場所をまとめます。
| 重視すること | 確認する項目 |
|---|---|
| 取りたい物質 | その物質名が、公式仕様に書かれているか |
| 根拠 | 試験規格(JIS S 3201・JWPAS Bなど)と除去率を確認できるか |
| もちの良さ | 総ろ過水量を物質ごとに確認できるか |
| 費用 | 交換カートリッジの年間費用。本体価格ではない |
| 交換の手間 | 交換の目安が3ヶ月か6ヶ月か |
| 取り付け | 自宅の蛇口に付くか。形と対応ネジ |
| 公式情報 | 仕様・試験結果・取り付け条件が公開されているか |
商品名の「◯物質除去」は、この表のどれにも直接は答えません。
数が多い製品ほど高性能、という読み方もできません。
法定・JIS項目と名称が一致するのは11・9・8項目

各社の公表内容を法定・JIS項目の名称に照らして整理すると、クリンスイは11項目、
きよまろは9項目、リヴェラは8項目が一致しました。ただし、リヴェラは同じ試験条件での
結果か確認できないため、単純な性能比較はできません。
除去物質数が多く見える製品には、JISとは別の自主規格や独自項目が含まれている場合があります。
そのため、合計数だけでなく、各物質の試験基準を確認する必要があります。
24という数字だけでは、性能の優劣を判断できません。
名称が一致することと、同じ条件で試験したことは別です。
根拠を確認できなかった項目について、除去できないと断定はできません。
今回確認した範囲では、試験方法・除去率・総ろ過水量が見つからなかった、というだけです。
法定の12物質、JISの追加項目、JWPAS B、それ以外
浄水器の表示は、消費者庁の製品別品質表示の手引きで
10項目が決まっています。材料の種類、ろ材の種類、ろ過流量、使用可能な最小動水圧、浄水能力、
ろ材の取替時期の目安などです。
このうち浄水能力は、物質ごとに総ろ過水量と「除去率80パーセントである旨」
「JIS S 3201 に基づいて測定した試験結果である旨」を付けて書くことになっています。
| 区分 | 物質 |
|---|---|
| 家庭用品品質表示法の12物質 | 遊離残留塩素/濁り/クロロホルム/ブロモジクロロメタン/ジブロモクロロメタン/ブロモホルム/テトラクロロエチレン/トリクロロエチレン/総トリハロメタン/CAT(農薬)/2-MIB(かび臭)/溶解性鉛 |
| JIS S 3201:2019 の追加項目 | シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン(合わせて1試験項目)/ベンゼン/陰イオン界面活性剤/フェノール類/ジェオスミン |
| 逆浸透膜の浄水器だけの項目 | ひ素(五価)/硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 |
| 浄水器協会 JWPAS B(2023) | PFOS/PFOA |
2019年のJIS改正で、1,1,1-トリクロロエタンの試験方法は削除されました。
古い資料では13項目として案内されていることがありますが、現在の区分は上のとおりです。
逆浸透膜の2項目は、蛇口に付けるタイプには当てはまりません。
商品ページにヒ素や硝酸態窒素が並んでいても、JISの試験方法が使えるのは逆浸透膜のほうです。

3製品の比較
| クリンスイ CB073 | きよまろスマート KS100 | リヴェラ SKX-006 | |
|---|---|---|---|
| 確認時の販売価格 | 3,630円・送料込み・カートリッジ2個付き | 1,980円・送料込み・カートリッジ1個付き | 4,980円・送料込み |
| 価格の条件 | — | 公式ストアの通常価格は9,600円。1,980円は1世帯1台限りのお試し価格で、重複注文やダイト薬品製浄水器の購入履歴がある場合は、注文が取り消されることがある | クーポン適用時2,988円の表示あり |
| 法定・JIS項目と名称が一致する数 | 11項目 | 9項目 | 8項目 |
| 規格に基づく試験条件を確認できた項目 | 11項目 | 9項目 | 確認できず |
| PFOS・PFOA | 公式に「除去試験済み」の記載。除去率と総ろ過水量は確認できず | JWPAS B試験結果・除去率80%・総ろ過水量1,800L | 24物質の一覧に名称が無く、試験方法も確認できず |
| 最短の総ろ過水量 | カートリッジ1個で900L | ベンゼン1,200L(他は1,800L) | 定格総ろ過水量2,000L |
| ろ過流量 | 1.6L/分 | 3L/分 | 1L/分(水圧100kPa時) |
| 使用可能な最小動水圧 | 確認できず | 0.05MPa | 使用水圧0.1〜0.4MPa |
| 交換目安 | 約3ヶ月(1日10L) | 約4ヶ月(1日10L) | 約6ヶ月 |
| 交換カートリッジ | CBC03 4個入り5,984円・送料込 | 1個1,880〜2,056円・店により送料別 | 2個セット3,980円・送料別 |
| 2年目以降の交換代(年) | 約5,984円 | 約5,640〜6,168円 | 約3,980円 |
| 対応する蛇口 | 丸型/泡沫(外ネジ・内ネジ)/先がストレート。取付部品3種を同梱 | 家庭用の約90%に対応とメーカーが案内 | 対応ネジ M22〜M24 |
価格は2026年10月18日に各販売ページで確認した表示価格です。
販売店、購入条件、送料、クーポン、ポイント還元によって、実際の支払額は変わります。
除去物質数は、メーカーによって採用する試験基準や独自試験の扱いが異なるため、
数字だけでは性能を比較できません。本記事では、法定・JIS項目との名称の一致、試験方法、
除去率、総ろ過水量を分けて確認しています。「確認できず」は除去できないという意味ではなく、
確認した公式資料上で比較に必要な条件が見つからなかったことを示します。
PFOS・PFOAは、試験基準と総ろ過水量まで見る
PFASは多数の有機フッ素化合物の総称です。今回の商品ページで除去対象として表示されているのは、
主にPFASの一種であるPFOSとPFOAです。そのため、「PFAS対応」という言葉だけでなく、
PFOS・PFOAについて、どの試験基準で、どの程度の総ろ過水量まで性能を確認したのかを
見る必要があります。
浄水器協会は2023年に自主規格JWPAS Bを定め、
PFOS・PFOAの除去性能試験の方法を決めています。
きよまろスマートは、JWPAS B試験結果として、除去率80%・総ろ過水量1,800Lが
公式仕様に出ています。
3製品のなかで、基準・除去率・総ろ過水量の3つがそろって確認できたのはこの1台でした。
クリンスイ CB073は、メーカー公式ページに
「PFOS・PFOA除去試験済み」と記載されています。ただし、この記事で確認した公式商品ページ上では、
PFOS・PFOAに対する除去率や総ろ過水量までは確認できませんでした。
リヴェラ SKX-006は、商品名やページ見出しにPFAS・PFOS・PFOA除去の記載があります。
一方、公式ページの「除去対象24物質」の一覧には
PFOS・PFOAの名称が含まれておらず、試験方法、除去率、PFOS・PFOAに対する総ろ過水量も
確認できませんでした。そのため、本記事ではクリンスイやきよまろと同じ条件での性能比較はしていません。
メーカーの交換目安をもとにした年間カートリッジ費用
浄水器は買ったあとに払い続けるものなので、見るのは本体価格ではなく、
カートリッジを含めた1年の金額です。本体にカートリッジが付いてくるぶん初年度は安くなるので、
ここで出すのは2年目以降の、通常の年にかかる交換代です。
| 製品 | 交換目安 | 年に使う本数 | 1本あたり | 年の交換代 |
|---|---|---|---|---|
| クリンスイ CB073 | 約3ヶ月 | 4本 | 1,496円(4個入り5,984円・送料込み) | 約5,984円 |
| きよまろスマート | 約4ヶ月 | 3本 | 1,880〜2,056円(販売店によって送料別) | 約5,640〜6,168円 |
| リヴェラ SKX-006 | 約6ヶ月 | 2本 | 1,990円(2個セット3,980円・送料別) | 約3,980円 |
年間交換費用は、メーカーの交換目安と確認時のカートリッジ価格から計算した
商品代のみの概算です。販売店によって送料が別途かかります。
実際の交換時期は、使用水量、水質、ろ過流量の低下などによって前後します。
1日10Lなら年におよそ3,650Lを使う計算ですが、クリンスイは900L×4本で3,600L、
きよまろは1,200L×3本で3,600Lです。この本数でちょうど賄えるわけではありません。
リヴェラがいちばん安く収まりますが、試験の根拠を確認できていないため、
同じ水準のろ過を安く買えるという意味にはなりません。
2026年10月18日に楽天市場で「浄水器 蛇口」と検索し、レビュー件数の多い順に表示された
上位20件を確認したところ、本体は8件、交換用カートリッジは11件でした。
商品検索の結果であり、広告枠は含めず、同じ商品の個数違いは別商品として数えています。
確認した検索結果では、交換用カートリッジが大きな割合を占めていました。
ただし、これは実際の販売数や需要を示すデータではありません。
本体価格だけでなく、購入後に必要になる交換カートリッジの価格と交換頻度も確認する必要があります。
取り付けで失敗しないために、蛇口の形を確認する
3製品の販売ページで、星1と星2のレビューを読みました。
目立ったのは浄水の性能ではなく、取り付けに関する内容です。
適合サイズを確かめて買ったのに上から水が溢れた、水圧が強くて飛び散った、
形が合わず取り付けられなかった、といった書き込みが複数確認できました。
カートリッジを本体と一緒に買っていた人もいます。
先に本体だけを購入して取り付けを確認すれば、使えない交換カートリッジをまとめ買いする
リスクを減らせます。
3製品が公表している条件です。
- クリンスイ CB073:丸型蛇口(先のふくらんだもの)、泡沫蛇口(外ネジ・内ネジ)、 先がストレートの蛇口などに対応し、形に合わせて取付部品を使い分けます。本体には3種類が同梱され、 それ以外は取り寄せになります。シャワー蛇口、センサー蛇口、特殊な形状の蛇口には 取り付けられません。購入前に取り付け可否確認用蛇口一覧と 取扱説明書を確認してください
- きよまろスマート:メーカーは家庭用蛇口の約90%に対応すると案内しています。 丸型蛇口、外ネジ式・内ネジ式の泡沫蛇口などに対応しますが、シャワー式、センサー式、 先端が変形している蛇口などには取り付けられません。 「約90%」はメーカー公表値であり、すべての蛇口に取り付けられるという意味ではありません
- リヴェラ SKX-006:対応ネジはM22〜M24です。直径だけでなく、 ネジの向き(外ネジか内ネジか)や蛇口の形も確認が必要です
どんな人に向くか
公式情報を確認しながら選びたいなら、クリンスイ CB073
メーカー公表上、家庭用品品質表示法の対象12物質のうち11物質について除去性能が表示されています。
総トリハロメタンや濁りも含まれ、法定・JIS項目については比較しやすい1台です。
PFOS・PFOAは「除去試験済み」と記載がありますが、除去率と総ろ過水量は確認できませんでした。
注意点は交換の早さです。カートリッジ1個が900Lで目安は約3ヶ月、年4本で約5,984円(商品代のみ)かかります。
仕様はメーカー公式ページ、
取り付けの可否は蛇口一覧で確認できます。
PFOS・PFOAの数字まで確かめたいなら、きよまろスマート
PFOS・PFOAについて、JWPAS B基準・除去率80%・総ろ過水量1,800Lという具体的な情報が
公式仕様に出ている1台です。ろ過流量3L/分は3製品でいちばん速く、
最小動水圧0.05MPaも公開されています。
注意点は販売条件です。1,980円は1世帯1台限りのお試し価格で、公式ストアの通常価格は9,600円です。
重複注文やダイト薬品製浄水器の購入履歴があると、注文が取り消されることがあります。
2年目以降の交換代は年3本で約5,640〜6,168円と、クリンスイと同じくらいです。仕様は
メーカー公式ストアに出ています。
交換の手間と費用を抑えたいなら、リヴェラ SKX-006
定格総ろ過水量2,000Lで交換目安は約6ヶ月、年2本で約3,980円(商品代のみ)と、3製品でいちばん安く収まる1台です。
対応ネジはM22〜M24と公開されているため、買う前に蛇口の寸法を突き合わせられます。
注意点は試験の根拠です。24項目が掲載されていますが、試験方法・除去率・総ろ過水量を
確認できませんでした。PFOS・PFOAは商品名と見出しにありますが、24物質の一覧には名称がありません。
除去性能より費用だけで選ばないほうがよい1台で、気になる物質があるなら購入前に
メーカー公式ページで確かめるか、
問い合わせることになります。
調査方法
- 除去対象物質の区分は、消費者庁の手引きとJIS S 3201:2019 の除去性能試験の項目、 浄水器協会のJWPAS Bに当てはめて分けました。試験は行っていません
- 各製品の仕様は、メーカーの公式ページを優先し、公式に無いものだけ販売ページを見ました
- レビューは、各製品の販売ページで星1と星2を表示して読みました。 レビュー総数は3,400件・1,327件・346件、星2以下はそれぞれ107件・65件・5件です。 読んだのは各製品の1ページ目ぶんで、内容ごとの件数は数えていません。 レビューは購入者それぞれの受け取り方によるものです
- 価格は楽天市場で2026年10月18日に確認した表示価格で、クーポンの適用前です。 販売店や購入条件によって変わるため参考値です
探しても分からなかったこと
クリンスイCB073のPFOS・PFOAに対する除去率と総ろ過水量、クリンスイの使用可能な最小動水圧、
リヴェラの24項目それぞれの試験方法と試験機関は、今回確認した公式資料では見つけられませんでした。
「確認できなかった」ことは、その性能や適合性がないという意味ではありません。
出典
- 消費者庁「製品別品質表示の手引き(雑貨工業品)浄水器」(2026年10月18日に確認)
- 日本産業規格「JIS S 3201:2019 家庭用浄水器試験方法」の除去性能試験の項目(2026年10月18日に確認)
- 浄水器協会「浄水器によるPFAS除去について(JWPAS B・2023年)」(2026年10月18日に確認)
- 三菱ケミカル・クリンスイ「CB073」および「家庭用品品質表示法改正に伴う浄水能力の除去対象物質項目変更のご案内」(2026年10月18日に確認)
- 「きよまろスマート KS100 公式ストア」(2026年10月18日に確認)
- 「リヴェラ SKX-006 公式商品ページ」(2026年10月18日に確認)
- 楽天市場の各販売ページに出ていた価格・レビュー件数(2026年10月18日に確認)
2026年10月18日に見た内容です。価格とレビュー件数は日々動きます。
申し込む前に、公式の商品ページで最新の条件を確認してください。
